受診される飼い主様達からも、日々様々なご質問を頂きます。
ペットとの生活では病気にかかったときだけではなく、疑問に思われること、
対処に困ることもたくさんあるかと思います。
このページでは、そんな疑問や質問に少しでもお答えできるよう、
Q&A形式でいろいろな場合について考えてみました。
あなたのケースにも当てはまるかもしれません。
ご参考にしてみて下さい。
ホームドクターで歯周病で
抜歯が必要と言われました。
できれば残したいのですが?
歯周病は歯を支える土台がなくなって行く病気です。
一般的に、歯を支えている歯槽骨の50%が失われていると「ステージ4歯周病」の分類となり、温存することは困難で周囲の歯にとっても有害です。
また、そこまで進んでいない「ステージ3歯周病」の状態であっても、ご家庭でのデンタルケアが不十分ですと状況の改善が難しいことが多いです。
一方、歯の部位や周囲の骨の状況によっては、歯周外科治療や骨再生治療を行なうことで、その歯を残せることもあります。
全身麻酔は何歳まで可能でしょうか?
あくまで一般論ですが、「食べられるようにする」「痛みを取り去る」ための治療が必要な場合、持病のコントロールができており心臓の状態が良好であれば、年齢はあまり問題となりません。
ただし、15歳以上の犬・猫では免疫力の低下や血管の老化のため、合併症の発生や持病が進行するなどの悪影響が出るリスクが高いことも事実です。
治療の可否については、麻酔前健診の結果をもとにして、ご家族とご相談した上で判断しています。
歯が折れて歯髄が見えています。
どうすれば良いでしょうか?
歯が折れる・割れることを「破折」と言います。
どの歯が破折したかにもよりますが、48時間以内に治療できれば歯髄を保ったままでの温存が可能とされています。
ただ動物の場合は、いつ破折したのか不明であることが多いのと、破折する前に微細なクラック(ひび)が入っていることもあり、歯髄の健康状態の確定が困難です。
時間が経過している場合は、歯内治療(いわゆる「神経を取る」治療)あるいは抜歯が適用となります。